AIがじゃがいもを数える時代——軽量ビジョンシステムの今
「コンベアベルトの上を流れる商品を、人が目で数えている」という光景、製造現場ではまだ珍しくないそうです。私がこのテーマに興味を持ったのも、AIを使った数え方がどこまで実用的になっているのか気になったから。
今回注目したのは、**Ultralytics ObjectCounter** と **YOLO11 nano** を組み合わせて、コンベアベルト上のじゃがいもをリアルタイムでカウントするシステムの事例です。
ObjectCounterは、カウントしたいエリア(ラインやポリゴン形式で設定)を定義するだけで、物体がその領域を通過するたびにIN/OUTの数を記録してくれます。これだけ聞くと「難しそう……」と思うかもしれませんが、YOLO11 nanoはYOLOシリーズの中でも最軽量のモデル。大掛かりなハードウェアを必要としないのが、現場への導入を考えるうえで大きなポイントだと感じました。
従来の製造ラインの監視は、手作業の検査や基本的なセンサーに頼ることが多く、時間もかかればミスも起きやすいとされてきました。それをコンピュータービジョン(カメラ映像をAIが解析する技術)で自動化できるのは、すごく現実的な進歩だと思います。
さらに気になったのが、データ作成の工程に **SAM 2** を活用している点。SAM 2はMetaが開発した汎用セグメンテーションモデル(画像の中で「どこが何か」を識別する技術)で、動画にも対応しています。クリックだけで素早くアノテーション(AIに学習させるためのデータへの正解ラベル付け)ができ、1フレームあたり約4.5秒で完了したという報告もあるそう。手間のかかるデータ整備の部分が短縮されるなら、AIシステム開発全体のスピードも変わってきそうです。
このような軽量かつ実用的なAIシステムが、どんな現場に広がっていくのか、引き続き注目していきたいと思っています。
#AIビジョン #物体検出 #製造DX